前日に続きvacherinの話。
今回は、生産量が少なく、市場になかなか出回らないため、希少価値の高いVacherin d'abondance
実は、私はその存在すら知らなかったので、知人のフランス料理のシェフからその名を聞いた時は、よくあるアボンダンスというハードチーズの別の呼び方だと思っていた(^-^;
実際どんなチーズなんだろう?とネットで調べてみると、でてきた画像が自分のイメージしていたものと全然違っていたので驚いたのを覚えている。
そう、ヴァシュランとは、フランスのサヴォワ地方とフランシュ=コンテ地方およびスイスで牛乳を原料として生産されるウォッシュチーズの総称。円盤状の木製の容器で熟成させ木の香りを移すという特徴があり、食す際にはスプーンですくって食べたりする(例外でハードチーズも存在しますが)
そんなヴァシュランの中でもVacherin d'abondanceは、珍しい存在ということで、確かに、当時働いていたチーズ屋でも扱っていなかったし、何軒か調べても扱っているお店はなかった。
でも、ラッキーなことに、シェフが働いている星付きレストラン経由で手に入れることができるとのことに!!
そして、かなり楽しみにしてVacherin d'abondanceを食す会へ行くと、まさか、まさかの入手できなかった、、、との結果。
そんなに、入手困難なチーズなんだ!と思うと、余計に食べてみたくなる。
そうしてVacherin d'abondanceへの思いがどんどん募る日々。
予想外に早い1週間後に手に入ったと連絡があり、遂に味わうことができることに!(^^)!
これが、噂のVacherin d'abondance ☝
こちらは、私が働いていたお店で扱っていたVacherin 。表皮もすっかり色づき、中はトロトロ。室温ですでにトロ~っと流れてくるほどよく熟しています。比べると、Vacherin d'abondanceは、まだまだフレッシュ感溢れているのが一目でわかります。
この時のプラトーは、花、ドライフルーツを添えてみました。
さて、主役のVacherin d'abondanceですが、
爽やかな見た目通りの、例えるならレアチーズケーキのような、しっとりやわらかくて、強すぎない心地のいい酸味があり、後味スッキリ。まわりを囲っているエピセアの香りもふんわりとついていてそれも強すぎず弱すぎず丁度いい感じ。
そして、おかず、というより完全にデザートに食べたい、ジャムやハチミツが合う味。
一口食べると、また一口、、そしてまた一口と、ついつい食べすすめてしまう嫌味のない、クセのない《爽やか》という言葉がぴったりなチーズ。
Vacherin といえど、モンドールといい、Vacherin d'abondanceといいVacherin といい、全く違うところがおもしろい。
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