過酷な労働

ご存知の方も多いと思いますが、チーズは、一口で食べられるような小さいサイズのものから、1ホール100Kg近い重くて大きなものまで、さまざまな大きさがあります。

一般的に山のチーズは、過酷な冬を越すために保存の効くものが必要なので、必然的に大きくて固いチーズが作られるようになり、逆に平地のチーズは小さく、熟成期間の短いものが多い傾向がある。

実際働いていたチーズ屋さんで扱っているもののうち一番小さいのが、リゴット・ド・コンドリュー(rigotte de condrieu)という山羊乳のチーズで一つ30gほど。一番大きかったのが、ボーフォール(Beaufort)という20~70Kgある山のチーズ。

写真のは、ボーフォールで、40~50㎏ほどあると思われます。

50㎏といえば、大人一人分くらいの重さ! ↓ 

一番重い100㎏近くあるエメンタールは、さすがにホールで入荷されることはなく、何分の一にカットされた状態で入ってきていましたが、こういうホールで入ってくるものは男性店員が地下のカーブへ移動させ、カットするときに、地上へ持ってあがる。そのせいで腰痛持ちになってしまう人もいます。

なので、チーズ店で働く人は、大柄なマッチョな人も多い。力仕事が意外と多い職場。

販売もそうですが、製造になるとさらに過酷な労働になる。

というのも、チーズは作るのも大変だけど、その後の熟成の際の手入れにはさらに根気が必要。

表面を塩水で磨いてひっくり返して、、という作業を何か月か続けなくてはなりません。

その作業をしている動画を見たことがありますが、両手を大きく広げてやっと抱えられるようなチーズをひっくり返す様子は、見ているこっちが辛くなるような大変な作業です。そして、それをしている人は、もちろん!?筋肉でムキムキ。

今でこそ、その作業がロボット化されてきて自動でできるようですが、昔はすべてそういったことを手作業でしていたと思うと、、、、! 気が遠くなりそうですね。


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チーズ研究家・Chiee(ちぃ)のチーズとフランス生活のあれこれ。

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