A.O.P

このマーク、ご存知の方も多いと思います。

もともとは、A.O.C.(Appéllation d’Origine Controlée)アー・オー・セー: 原産地管理呼称 
という高級ワインの品質を保証する目的で生まれた品質を認証するもの。
現在は、チーズ、バターにも適用されている。
1905年からフランスにて施行。

A.O.Pは、そのEU版で2009年より実施されており、今後は、EU共通の概念という
ことでこちらに統一されていくとのこと。

その規定はかなり厳密で、チーズの場合、生産される地域はもちろん、動物に与える飼料の種類、
製造方法、熟成期間、サイズ、重量など事細かに定められている。
その条件をクリアしたチーズしかその名を名乗れない。(※各チーズにより規定は異なる)

なので、そのせいで?見た目も味も品質も(ほぼ)同じなのに、名前が違うチーズが存在します。

例えば、私の大好きなシェーブルは、時々名前がCharolais(シャロレ・AOP)から
claquebitou(クラックビトゥ)になっている。でも見た目も味も一緒。
なぜ名前が違うのか?!
というのが長い間の疑問でしたが、その答えは驚くほどシンプル。

そしてその答えというのは産地。

指定の産地以外の地域の生産だと、AOPの登録の名前を名乗れない為、名前がちがってくる。

他にも、表皮を付けて売る事を義務付けられたチーズでは、例えばすりおろして粉末にするなどの販売形態は許可されていない。この場合はAOP名以外の名前、例えばグリュイエールチーズなどの名称や、別途商標名で販売する事になる。

もちろん、品質を検査して基準に満たないものも、名前を名乗ることができない。

あたりまえのように、そこかしこで見かけるAOPマークの製品ですが、こうして厳しい審査を
パスしてきたエリート達だということを知ると、感慨深いものがありますね。

エリートだけが必ずしもいいってことでもないですけど、やはりしっかり品質を保証されている
というのは安心です。

そんなAOPのチーズについて順番に紹介していきたいと思います。


 

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チーズ研究家・Chiee(ちぃ)のチーズとフランス生活のあれこれ。

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